不揃いな身体でアフリカを生きる (単行本)

障害と物乞いの都市エスノグラフィ

不揃いな身体でアフリカを生きる
フォーマット:
単行本 電子書籍
著者 仲尾 友貴恵
ジャンル 人類学・民俗学
出版年月日 2022/03/10
ISBN 9784790717690
判型・ページ数 4-6・392ページ
定価 3,960円(本体3,600円)
在庫 在庫あり

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福祉制度が実動しないタンザニアで、「ふつう」に働けない障害者たちは、いかに生計を立ててきたのか。

植民地期から現在までの彼らの姿を追う。

障害学、都市下層研究、社会福祉、地域研究の枠組を越えて路上に「居る」障害者たちの生活世界を描く、フィールドワークの精華。

 

(本文より)

 路上のそこここに「居る」人たち。やってくる人々に手を突き出し声をかける者もあれば、ただ佇んでこちらに目をやる者、笑顔で挨拶をしてくる者。手足が欠けていたり、
年老いていたり、ぐったりした様子の子どもを抱えていたり。…彼らは…一体どうやって生活しているのか。

 本書でみてきた事例とは、身体上に「欠損」…をもちそこから完全に自由ではないものの、それに完全に生を縛り付けられるわけではない人々の姿であった。…それは…生きたいように生きようとすることが許される世界の、不確実性と可能性に満ちた様子ともいえる。

「はしがき」を公開しています。



序章 「当たり前」に目を向ける――現代アフリカ都市における不揃いな身体

第一部 植民地主義と「障害者」の構築
第1章 「障害者」と近代、世界
第2章 イギリス領タンガニーカ行政にとっての「障害」概念
第3章 「肢体障害者」と「アルビノ」の出現

第二部 都市的生活――移住し、稼ぎ、人と繋がる
第4章 ダルエスサラームでの対人調査概要
第5章 都市移住、家族関係、ケアへのアクセス
第6章 親族に頼らない、頼れない移住
第7章 物乞いに支えられる家計と従事者の葛藤
第8章 他人を身内に――持続的関係を創る相互行為としての物乞い

終章 「彼ら」と「私たち」の境界はどこにあるか

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