自己と「語り」の社会学

構築主義的展開

自己と「語り」の社会学
著者 片桐 雅隆
ジャンル 社会
出版年月日 2000/09/10
ISBN 9784790708315
判型・ページ数 4-6・274ページ
定価 2,530円(本体2,300円)
在庫 絶版

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私的領域の肥大化する現代社会において、自己の「語り」はどう変遷してきたのか。市民・新人類・オタクなどの人間類型や人生論を素材に、シンボリック相互行為論に基づく構築主義的な自己論を展開。社会変動を跡づける新たな視点を提起する。

I 自己の構築
 第1章 シンボリック相互行為論をめぐる二つの争点 ― 基本的視座を求めて
  1 ミクロ・マクロ問題/2 自己の構築主義 おわりに
 第2章 シンボルによる自己の構築
  1 自己への「記号学」的視点/2 シンボリック相互行為論の自己論
  3 自己の構築の素材としてのシンボル ― 役割と物語
  4 自己の構築性と主体性
  おわりに 相互行為の中での自己の構築 ― 第3章へ向けて
 第3章 相互行為と自己 ― 構築主義的な役割理論の視点から
  1 役割理論再考のための理論的な枠組 ― 構築主義的な役割理論へ
  2 シンボル論から見た自己と役割/3 役割取得と自己の構築/おわりに
 第4章 リアルセルフ論再考 ― 「自己の『語り』の知識社会学」へ向けて
  1 「制度的リアルセルフ」と「衝動的リアルセルフ」をめぐる争点
  2 感情の社会学の視点/3 語彙としての動機
  4 「動機の語彙の知識社会学」から「自己の『語り』の知識社会学」へ
II 自己の「語り」の変遷
 第5章 日本における自己の「語り」の変遷 ― 人間類型の変遷をとおして
  はじめに 自己の「語り」としての人間類型や人生論
  1 自己の「語り」と戦後社会/2 市民という「語り」
  3 「欲望の解放」という「語り」/4 新人類やオタクと他者の縮小
  5 戦後社会の自己の「語り」の変遷と今日の「語り」の傾向
 第6章 人生論における「語り」の変遷 ― 武者小路実篤から中野孝次まで
  1 人生論の時代/2 武者小路の人生論 ― 禁欲と他者への貢献
  3 さまざまな人生論 ― 人生論は廃れたか
  4 人生論における自己の「語り」の変遷
  5 戦後社会の自己の「語り」の変遷と人生論の変遷 ― 武者小路から中野へ
 第7章 アメリカにおける自己の「語り」の変遷 ― 自己論の変遷を中心として
  1 リースマンの他者指向という「語り」
  2 制度的リアルセルフから衝動的リアルセルフへ
  3 私化する自己/4 ナルシシズムの自己の「語り」
  5 コミュニタリアンの自己の「語り」/おわりに
III 補考と展望
 第8章 ポストモダン的な自己論とシンボリック相互行為論の立場
  1 さまざまな自己論の系譜
  2 ポストモダン的な自己論としてのガーゲンの自己論
  3 相対主義と主体性/4 相互行為の非対称性と対立
  5 アメリカにおける自己の「語り」の動向
 終 章 結語として
  1 自己の構築と「語り」の変遷について
  2 私化現象と自己の「語り」の動向
あとがき◆文献リスト◆索 引

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