明治の職業往来

名作に描かれた明治人の生活

明治の職業往来
著者 池田 功
上田 博
ジャンル 日本語・日本文学
出版年月日 2007/03/10
ISBN 9784790712497
判型・ページ数 4-6・352ページ
定価 2,530円(本体2,300円)
在庫 絶版

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維新・自由民権運動・殖産興業・諸社会制度の生成、日清・日露戦争とうち続く激動の明治に生きた人々が、「職業」によってどのように社会と関わり、家族を支えて生き抜こうとしたかを、小説家・思想家が生み出した珠玉の作品を通して活写。
労苦の職業を勤める者は ― はしがきとして

●I 産業立国の時代 ― 園と鉄道の誕生(上田 博)
 近代政治家の誕生 ―末広鉄腸『雪中梅』『花間鶯』[上田 博]
 学校経営 ― 福沢諭吉『学問のすゝめ』[古澤夕起子]
 ジャーナリストの理想・新聞経営の現実 ― 徳富蘇峰『将来之日本』[若林 敦]
 官僚制度の成立と下級官吏 ― 二葉亭四迷『浮雲』[田口道昭]
 パンと伝道 ― 内村鑑三『基督信徒の慰』[河野有時]
 娼妓の町 ― 樋口一葉『たけくらべ』[辻本千鶴]
 巡査と庶民 ― 泉鏡花『夜行巡査』[辻本千鶴]
 近代医学史を生きた三人の医者 ― 森鴎外『カズイスチカ』[日塔美代子]

●II 軍国大日本の時代 ― 「小民史を加えよ」(池田 功)
 国民軍の兵士 ― 小栗風葉『下士官』[野村幸一郎]
 外交官 ― 森鴎外『大発見』[田口真理子]
 近代の学校 教員 ― 夏目漱石『坊つちゃん』[上田 博]
 職業としての小説家 ― 田山花袋『蒲団』[伊藤典文]
 どうにもこうにもやりきれない ― 国木田独歩『窮死』[池田 功]
 「近代」を地底の暗闇から支えた人々 ― 夏目漱石『坑夫』[田村修一]
 「蛆同様に憐れな百姓の生活」 ― 長塚節『土』[河野有時]
 新聞記者の世界 ― 石川啄木『我等の一団と彼』[池田 功]
 司法の堕落と弁護士の反骨 ― 平出修「畜生道」[若林 敦]

●III 働く女性の時代 ― 「人形の家」を出て(池田 功)
 歌人 ― 与謝野晶子『みだれ髪』[秋口千草]
 家事手伝いの実情 ― 徳田秋声『足迹』[外村 彰]
 職業婦人芸者 ― 永井荷風『新橋夜話』[権藤愛順]
 少女たちのハローワーク ― 与謝野晶子『八つの夜』[古澤夕起子]

後記 ― ドイツを例として
明治の職業往来 略年表
索引
抄録作品出典一覧
執筆者紹介

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