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2017.04.01
夏目漱石 「われ」の行方
格闘する知性の軌跡の追究。青年期に選び取った英文学への疑念を掘り下げつつ「東洋」という居場所を見出す漱石。それは緊迫する二十世紀初頭の国際関係の中で「日本」と「西洋」という「非我」をともども相対化する「われ」の在り処だった。
序
第一部 表現者への足取り
Ⅰ 不在の〈父〉――自己形成の歩み
Ⅱ 見出される「東洋」――ロンドンでの苦闘と『文学論ノート』
Ⅲ 「猫」からの脱出――日露戦争と作家としての出発
第二部 せめぎ合う「我」と「非我」
Ⅰ 「非人情」という情念――初期作品における俗と脱俗
Ⅱ 「われ」の揺らぎのなかで――東京朝日新聞社入社をめぐって
Ⅲ 「非我」のなかの「真」――『三四郎』『それから』の「気分」と「空気」
第三部 時代とアジアへの姿勢
Ⅰ 露呈される「本性」――日韓関係の表象と大患の前後
Ⅱ 「己れ」への欲望――『行人』『こゝろ』と時代の転換
Ⅲ 「去私」による表象――『道草』『明暗』における境地
註/あとがき/初出一覧/漱石略年譜/索引
第一部 表現者への足取り
Ⅰ 不在の〈父〉――自己形成の歩み
Ⅱ 見出される「東洋」――ロンドンでの苦闘と『文学論ノート』
Ⅲ 「猫」からの脱出――日露戦争と作家としての出発
第二部 せめぎ合う「我」と「非我」
Ⅰ 「非人情」という情念――初期作品における俗と脱俗
Ⅱ 「われ」の揺らぎのなかで――東京朝日新聞社入社をめぐって
Ⅲ 「非我」のなかの「真」――『三四郎』『それから』の「気分」と「空気」
第三部 時代とアジアへの姿勢
Ⅰ 露呈される「本性」――日韓関係の表象と大患の前後
Ⅱ 「己れ」への欲望――『行人』『こゝろ』と時代の転換
Ⅲ 「去私」による表象――『道草』『明暗』における境地
註/あとがき/初出一覧/漱石略年譜/索引