二〇世紀アメリカ文学を学ぶ人のために

アメリカ文学が自己確立と発展を遂げ、世界文学となった二〇世紀に焦点を合わせ、気鋭のチューターがその文学空間の特質とおもしろさを多面的に紹介する。――時代を映す鏡としての文学／多文化主義の文学／多様化するジャンル／越境する文学

序　二〇世紀アメリカ文学の見取り図［山下　昇］

第１部　時代を映す鏡としての文学
　１章　二〇世紀文学の幕開け［大井浩二］
　２章　モダニズム・アメリカ文学［長谷川裕一］
　３章　ニューディール期アメリカ文学［花岡　秀］
　４章　戦争とアメリカ文学［竹本憲昭］
　５章　ポストモダン文学への誘い
　　　　　　　　　　 ― 『黒い時計の旅』をめぐって［渡辺克昭］

第２部　多文化主義の文学
　６章　女性文学 ― ヴァイオレンスという座標軸［辻本庸子］
　７章　アフリカ系アメリカ文学［戸田由紀子］
　８章　ユダヤ系アメリカ文学［杉澤伶維子］
　９章　先住アメリカ人の文学［室　淳子］
　10章　アジア系アメリカ文学 ― 「再生」をめぐって［桧原美恵］

第３部　多様化するジャンル
　11章　批評理論の変遷［里内克巳］
　12章　現代詩の潮流 ― 声の諸相を聞く［長畑明利］
　13章　現代演劇の冒険 ― テーマ・パークのリンカーン［貴志雅之］
　14章　映像文学［西谷拓哉］
　15章　ネイチャーライティングと環境文学
― 身体としての自然、その隠れた意味の解読をめぐって［伊藤詔子］

第４部　越境する文学
　16章　クィア文学［三杉圭子］
　17章　カリブの文学［山本　伸］
　18章　村上春樹とアメリカ文学［野間正二］
　19章　アメリカ文学を訳す［柴田元幸］

主要文献案内
あとがき
索引（作品名・人名）
編者／執筆者紹介