ミクロ人類学の実践
エイジェンシー/ネットワーク/身体
交響する人類学へ ─ 人類学はフィールドワークという実践のなにを継承すべきか。鳥瞰図が与える全能感を拒否し、権力が作用する場としての日常生活に注目する。虫瞰図にこだわり、「全体化」の誘惑に抗するミクロ人類学の画期的論集。
●序論 ミクロ人類学の課題[田中雅一]
●第I部 ミクロ人類学の地平
第1章 頭痛治しは蝋燭を灯して
― 東インドネシア・フローレス島における身体と世界[青木恵理子]
第2章 喪失の経験、境界の語り
― グイ・ブッシュマンの死と邪術の言説[菅原和孝]
第3章 乳房という出来事 ― ギリシアのタマをめぐって[山口惠里子]
●第II部 語る女たちのエイジェンシー
第4章 越境する個人
― 北タイ山地と都市のはざまにおけるカレン女性の語り[速水洋子]
第5章 神話と土地をめぐる地域の語りとその変化
― オーストラリア・ヨルング女性と先住権原[窪田幸子]
第6章 バリの「結婚したがらない女」たち
― 増える役割と変わらぬ規範のはざまで[中谷文美]
●第III部 エイジェンシーのネットワーク
第7章 個的経験の共同性・単独性・歴史性
― 東インド・オリッサにおける初潮儀礼をめぐって[常田夕美子]
第8章 網子たちの実践と社会変化
― スリランカ・タミル漁村の地曳網漁をめぐって[田中雅一]
第9章 個人・家族・寺廟
― シンガポールにおける交霊会を通して見た国民国家のゆらぎ[福浦厚子]
第10章 意識の変容、多次元的な自己
― ベダムニにおける夢と交霊をめぐって[林 勲男]
●第IV部 ミクロ人類学の針路
第11章 セルフの人類学に向けて
― 偏在する個人性の可能性[松田素二]
第12章 「あなたのクラン名はなんですか?」
― 変容するアニュワ社会における出自集団[栗本英世]
第13章 予感という問題[冨山一郎]
あとがき
事項索引
人名索引
執筆者紹介
●第I部 ミクロ人類学の地平
第1章 頭痛治しは蝋燭を灯して
― 東インドネシア・フローレス島における身体と世界[青木恵理子]
第2章 喪失の経験、境界の語り
― グイ・ブッシュマンの死と邪術の言説[菅原和孝]
第3章 乳房という出来事 ― ギリシアのタマをめぐって[山口惠里子]
●第II部 語る女たちのエイジェンシー
第4章 越境する個人
― 北タイ山地と都市のはざまにおけるカレン女性の語り[速水洋子]
第5章 神話と土地をめぐる地域の語りとその変化
― オーストラリア・ヨルング女性と先住権原[窪田幸子]
第6章 バリの「結婚したがらない女」たち
― 増える役割と変わらぬ規範のはざまで[中谷文美]
●第III部 エイジェンシーのネットワーク
第7章 個的経験の共同性・単独性・歴史性
― 東インド・オリッサにおける初潮儀礼をめぐって[常田夕美子]
第8章 網子たちの実践と社会変化
― スリランカ・タミル漁村の地曳網漁をめぐって[田中雅一]
第9章 個人・家族・寺廟
― シンガポールにおける交霊会を通して見た国民国家のゆらぎ[福浦厚子]
第10章 意識の変容、多次元的な自己
― ベダムニにおける夢と交霊をめぐって[林 勲男]
●第IV部 ミクロ人類学の針路
第11章 セルフの人類学に向けて
― 偏在する個人性の可能性[松田素二]
第12章 「あなたのクラン名はなんですか?」
― 変容するアニュワ社会における出自集団[栗本英世]
第13章 予感という問題[冨山一郎]
あとがき
事項索引
人名索引
執筆者紹介