端役で光る源氏物語
これまで見逃されていた〈端役〉に焦点を当て、端役論の視点から各場面を読み直すことによって、物語の陰影・迫真性・生動感を浮き彫りにする。多様な端役の存在によって、『源氏物語』がますます光り輝く作品であることが明らかになる。
総論 『源氏物語』端役論の意義と可能性(久保朝孝)
― 末摘花をめぐる端役を例に
1 光源氏の〈かたみ〉(安藤 徹)
― 惟光と良清の立身/分身
2 端役からみる藤壺(植田恭代)
― 母后と王命婦
3 夕顔物語を演出する端役たち(外山敦子)
― 光源氏の随身と夕顔に仕える女童
4 紫の上と少納言の乳母、そして女房たち(吉井美弥子)
― 「存在」と「不在」の意義
5 主人公の心を照らす夕霧の子どもたち(浅尾広良)
― 若君・蔵人少将・六の君
6 玉鬘と弁のおもと(陣野英則)
― 求婚譚における「心浅き」女房の重要性
7 内親王女三の宮の婚姻と端役たち(倉田 実)
― 承香殿女御・乳母たち・左中弁など
8 落葉の宮をめぐる人々(湯浅幸代)
― 一条御息所・小野の律師・小少将
9 薫をめぐる端役たち(神田龍身)
― 「後見」「しるべ」という黒衣的欲望
10 匂宮と男たちの欲望(木村朗子)
― 童心地と司召
11 宇治の大君・中の君をめぐる端役たち(高橋 亨)
― 裏の主人公による領導とその限界
12 浮舟をめぐる〈母〉たち(外山敦子)
― 弁の尼と中将の君
◎主要人物をめぐる人々(外山敦子)
あとがき/登場人物索引/執筆者紹介
― 末摘花をめぐる端役を例に
1 光源氏の〈かたみ〉(安藤 徹)
― 惟光と良清の立身/分身
2 端役からみる藤壺(植田恭代)
― 母后と王命婦
3 夕顔物語を演出する端役たち(外山敦子)
― 光源氏の随身と夕顔に仕える女童
4 紫の上と少納言の乳母、そして女房たち(吉井美弥子)
― 「存在」と「不在」の意義
5 主人公の心を照らす夕霧の子どもたち(浅尾広良)
― 若君・蔵人少将・六の君
6 玉鬘と弁のおもと(陣野英則)
― 求婚譚における「心浅き」女房の重要性
7 内親王女三の宮の婚姻と端役たち(倉田 実)
― 承香殿女御・乳母たち・左中弁など
8 落葉の宮をめぐる人々(湯浅幸代)
― 一条御息所・小野の律師・小少将
9 薫をめぐる端役たち(神田龍身)
― 「後見」「しるべ」という黒衣的欲望
10 匂宮と男たちの欲望(木村朗子)
― 童心地と司召
11 宇治の大君・中の君をめぐる端役たち(高橋 亨)
― 裏の主人公による領導とその限界
12 浮舟をめぐる〈母〉たち(外山敦子)
― 弁の尼と中将の君
◎主要人物をめぐる人々(外山敦子)
あとがき/登場人物索引/執筆者紹介