家族とこころ 〔改訂増補版〕

ジェンダーの視点から

家族とこころ 〔改訂増補版〕
著者 浅川 千尋
千原 雅代
石飛 和彦
ジャンル 社会
シリーズ 世界思想ゼミナール
出版年月日 2009/02/20
ISBN 9784790713920
判型・ページ数 4-6・230ページ
定価 2,090円(本体1,900円)
在庫 絶版

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「家族」をめぐる問題とは何か。近代から連なる社会構造の変動と、人間のこころ・意識とを媒介するジェンダーの視点を中心に、法学・臨床心理学・社会学の3領域から家族をめぐる社会現象を考察・分析。2005年以降の動向をふまえた改訂増補版。
はじめに

■I ジェンダーと家族 ― 法学からのアプローチ(浅川千尋)

第1章 ジェンダー、家族、法
1-1 家族とジェンダー
1-2 家族と法律
1-3 憲法の視点と男女共同参画社会

第2章 ドメスティック・バイオレンスと法
2-1 ドメスティック・バイオレンスとは
2-2 背景と原因
2-3 ドメスティック・バイオレンス防止法

第3章 児童虐待と法
3-1 現状と背景
3-2 児童虐待防止法

第4章 家族をめぐる裁判例
4-1 尊属殺人事件(娘による父親殺害事件)
4-2 金属バット殺人事件(父親による息子殺害事件)

資料


■II こころと家族 ― 臨床心理学からのアプローチ(千原雅代)

第5章 臨床心理学から見た家族
5-1 多様化する家族を生きる
5-2 ライフサイクル論とアイデンティティ形成
5-3 心的世界という考え方

第6章 こころの育ちと家族 ― 乳児期から思春期にかけて
6-1 こころの土台としての家族
6-2 豊かになる子どものこころ
6-3 学童期・思春期

第7章 こころの成長と家族 ― 青年期から老人期にかけて
7-1 青年期のこころの様相
7-2 成人期初期
7-3 中年期のこころと家族
7-4 老年期のこころと家族

第8章 こころと家族 ― 現代人にとっての家族のもつ意味
8-1 現代日本の家族事情
8-2 家族のもつ意味


■III 家族とは何か ― 社会学からのアプローチ(石飛和彦)

第9章 家族とは何か ― 家族について私たちが知っている事柄
9-0 はじめに ― 「家族」の語りやすさ/語りにくさ
9-1 言語運用としての「家族」 ― 成員カテゴリー化装置
9-2 事例 ― ある子どもの描画から
9-3 小括 ― 近代家族というイデオロギー

第10章 社会学的外部
10-0 はじめに ― 「近代家族」のイデオロギー
10-1 歴史的外部 ― 「家族」の誕生
10-2 「こころ」の下部構造 ― 「家族」の問題としての階層問題
10-3 ジェンダーと「生物学」的次元 ― 偽の「外部」について
10-4 小括 ― 「外部」による「内部」の神話

第11章 「家族」をとらえなおす ― システムの歯車としての「家族」ユニット
11-0 はじめに
11-1 政治・経済システムにおける「家族」 ― 国家と資本主義
11-2 連動する諸システム ― 教育・司法・福祉・医療による攻囲
11-3 欲望の制御 ― 「こころと家族」という構図
11-4 「家族」をとらえなおす ― familiarなものからun/heimlichなものへ

補論 「家族」のゆくえに関する社会学的な見通しについて

あとがき

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