ミクロ人類学の実践

エイジェンシー/ネットワーク/身体

ミクロ人類学の実践
著者 田中 雅一
松田 素二
ジャンル 人類学・民俗学
出版年月日 2006/11/30
ISBN 9784790712251
判型・ページ数 A5・476ページ
定価 5,280円(本体4,800円)
在庫 在庫僅少

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交響する人類学へ ─ 人類学はフィールドワークという実践のなにを継承すべきか。鳥瞰図が与える全能感を拒否し、権力が作用する場としての日常生活に注目する。虫瞰図にこだわり、「全体化」の誘惑に抗するミクロ人類学の画期的論集。
●序論 ミクロ人類学の課題[田中雅一]

●第I部 ミクロ人類学の地平
 第1章 頭痛治しは蝋燭を灯して
     ― 東インドネシア・フローレス島における身体と世界[青木恵理子]
 第2章 喪失の経験、境界の語り
     ― グイ・ブッシュマンの死と邪術の言説[菅原和孝]
 第3章 乳房という出来事 ― ギリシアのタマをめぐって[山口惠里子]
 
●第II部 語る女たちのエイジェンシー
 第4章 越境する個人
     ― 北タイ山地と都市のはざまにおけるカレン女性の語り[速水洋子]
 第5章 神話と土地をめぐる地域の語りとその変化
     ― オーストラリア・ヨルング女性と先住権原[窪田幸子]
 第6章 バリの「結婚したがらない女」たち
     ― 増える役割と変わらぬ規範のはざまで[中谷文美]

●第III部 エイジェンシーのネットワーク
 第7章 個的経験の共同性・単独性・歴史性
     ― 東インド・オリッサにおける初潮儀礼をめぐって[常田夕美子]
 第8章 網子たちの実践と社会変化
     ― スリランカ・タミル漁村の地曳網漁をめぐって[田中雅一]
 第9章 個人・家族・寺廟
     ― シンガポールにおける交霊会を通して見た国民国家のゆらぎ[福浦厚子]
 第10章 意識の変容、多次元的な自己
     ― ベダムニにおける夢と交霊をめぐって[林 勲男]

●第IV部 ミクロ人類学の針路
 第11章 セルフの人類学に向けて
     ― 偏在する個人性の可能性[松田素二]
 第12章 「あなたのクラン名はなんですか?」
     ― 変容するアニュワ社会における出自集団[栗本英世]
 第13章 予感という問題[冨山一郎]

あとがき
事項索引
人名索引
執筆者紹介

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