「道徳的である」とはどういうことか

要説・倫理学原論

「道徳的である」とはどういうことか
著者 安彦 一恵
ジャンル 哲学・思想・宗教
シリーズ 世界思想社 現代哲学叢書
出版年月日 2013/12/01
ISBN 9784790716099
判型・ページ数 4-6・214ページ
定価 1,980円(本体1,800円)
在庫 在庫あり

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カント、ムア、ロス、ヘア、ロールズ、ハーバマス、大庭健、永井均等の諸道徳説を検討し、併せて「利己」ということを突き詰めて考察、「功利主義」について新しい解釈を施しつつ、「義務論 vs. 帰結主義」という基本対立構図を基底的に問い直す。
はじめに――基本スタンスの提示、本書構成の概要提示を含めて――

第1章 「正しい」「善い」とは何か
――ムア、ロス、ヘア「メタ倫理学」を検討する――
1 「メタ倫理学」的分類
2 ムアの「メタ倫理学」
3 ロスの「メタ倫理学」
4 ヘアの「メタ倫理学」
5 批判的総括
6 「メタ倫理学」的分類に関する批判的コメント

第2章 道徳の「正当化」を求めて
――ロールズ、ハーバマスに即して――
1 ロールズ「反省的均衡」論
2 ロールズ「原初状態」論
3 ロールズ「カント的構成主義」
4 「合意説」へ
5 ハーバマスの「合意説」をめぐって
6 日常的語りで1、2章を総括して次の議論へ

第3章 なぜ道徳的であるべきか
――Why be moral? (in Japan)――
1 我々(のタイプ)の第一次「解答」――D・ゴーシエを踏まえて
2 大庭―永井第一次論戦の概要
3 「手段‐道徳性」の「理由」提示を永井・大庭は認めるか
4 「社会」のイメージをめぐって
5 「自然主義」をめぐって
6 「道徳性」とは何か
7 自己価値は道徳的価値か
8 形而上学は倫理学でありうるか
9 次の考察へ

第4章 「利己的」とは何か
――カント、レヴィナス説をも基底的次元で問う――
1 「利益」とは何か
2 「利己的」の限定
3 「個人主義」とは別義である
4 「利他主義」の分類・類型化
5 「存在価値」をめぐって
6 カントをめぐって
7 レヴィナスをめぐって

第5章 「義務論 対 帰結主義・功利主義」?
――対立構図の内在的批判・解体――
1 「義務論」とは何か
2 行為嚮導性への定位、あるいは「功利主義」の諸類型
3 予期可能主義 (expectabilism)
4 反‐功利主義(一)――議論の起点
5 反‐功利主義(二)――議論の展開
6 反‐功利主義(三)――議論のさらなる展開(1)
7 功利主義―反‐功利主義の新しい規定――議論のさらなる展開(2)
8 「行為」(そのもの)をめぐって

第6章 「自己善の倫理」と「善き世界の倫理」
――問題なのは「自己」か「世界」か――
1 「自己」が問題なのか、「他者」が問題なのか
2 「功利主義」の本質はどこに在るか
3 (隣人)愛と(功利主義的)倫理
4 カトリック「道徳神学」内「保守派」の主張――二種類の「結果」
5 「自己善の倫理」と「善き世界の倫理」

おわりに
文 献 表

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