子ども家族支援の社会学

子ども家族支援の社会学
著者 畠中 宗一
ジャンル 社会
シリーズ 世界思想ゼミナール
出版年月日 2000/02/10
ISBN 9784790707912
判型・ページ数 4-6・228ページ
定価 2,420円(本体2,200円)
在庫 絶版

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富裕化社会は、家族機能の脆弱化と私事化により家族システムの機能不全が生起しやすい条件を整えつつある。本書は「子どもの健幸」と「健康な家族」を目的概念に、様々な理念の折合いを模索し、もう一つの子ども家族支援システムを構想する。
プロローグ:ゆらぎの社会、そして制度疲労
第一章 なぜ「子ども家族支援」
 富裕化と子ども家族問題のグロテスク化/「子ども家族支援」の概念/
 新しい理念群に基づく「子ども家族支援」の必要/
 新理念による新システムの構築
第二章 喫煙秩序の生成
 富裕化社会と子ども家族問題/少子化社会と子ども家族問題/
 情報化社会と子ども家族問題
第三章 私事化の肥大化と規範の希薄化
 不登校と私事化/「被害者のない犯罪」の拡大
第四章 子どもたちの反乱は危機のサインか
 「過剰適応」する子どもたち/喫煙をめぐる権利意識/
 「教育する家族」と孤立化/感受性の鋭敏化と曖昧さに耐える力の衰退/
 想像力の貧困/「危機のサイン」への共感的認識
第五章 子ども家族支援の理念
 「ウェルフェア」から「ウェルビーイング」へ/
 「正常な家族」から「健康な家族」へ/「パーマネンシー・プランニング」/
 「施設養護・施設保育」から「家庭養護・家庭的保育」へ/
 「自立優先型」から「自立と依存の折り合い型」へ/
 「個優先型」から「個と集団の折り合い型」へ/
 「固定的性別役割分業観」から「男女共同参画型社会」へ
第六章 「子ども家族支援」の現状
 子どもたちの反乱への認識の甘さ/制度疲労に対する基本的認識の欠落/
 依然として「施設養護・施設保育」中心/
 少子化への対症療法:子ども自身への関心の不在
第七章 「子ども家族支援」の課題
 女性の「高学歴化」と「社会的地位の低さ」の間にあるギャップ/
 子どもの権利条約とのギャップ/依存機能の再評価/
 人間関係的側面の再評価
第八章 もう一つの「子ども家族支援」
 「国家」と「家族」の多様な関係/英国におけるチャイルドマインディング/
 多様な「子ども家族支援」の可能性
エピローグ:NPO、そしてネットワーキング

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