旅の比較文明学
地中海巡礼の風光
人はなぜ旅に出るのだろう ― 著者みずから、旅の原点となる巡礼の道行きと多様な文明の交差路に立ち、現実の境界をこえる〈もう一つの世界風景〉を描く。新たな比較文明の地平から、〈聖なる美〉と〈文明の根源〉を問う、異色の文明史紀行。
はじめに/「旅する人間」の文明学 ― 人類を結ぶ陽光のもとに
I 巡礼と文明史の旅 ― 「聖なるもの」 その出会いと変容
1 巡礼と文明 ― 「聖地」の魅惑と複合性
2 巡礼の心象風景 ― 「変身と変心」の軌跡
3 巡礼文明史の旅 ― 周縁世界の光彩
4 「聖なる美」の表象 ― 異教的母体の刻印
II スペイン・サンティアゴ巡礼の旅
― 「西欧の心臓」と東方の遺産
1 サンティアゴ巡礼と海の神話 ― 聖性の宇宙的な根づき
2 サンティアゴ巡礼への旅立ち ― 地の果てに向かって
3 「黒い聖母」の謎を解く ― 大地母神信仰とマリア信仰
4 「グアダルーペの聖母」の移転
― 「新しき土地」とインディオの苦悩
III 文明間の対話と明日への旅 ― 人類の共有遺産に向けて
1 「地球共生」への道程 ― 自己変成の途として
2 「文明間の対話」とイスラーム ― 他者共存の世界観
3 「欧州連合」(EU)の実験 ― 「戦争の世紀」との訣別
4 司馬遼太郎の旅 ― 憧憬のモンゴルから世界の街道へ
IV トインビーの文明史学と旅の思想 ― 「地球文明」へのまなざし
1 トインビーの知的肖像 ― ギリシアへの愛と超克
2 トインビーの文明史紀行 ― オリエント急行の車窓から
3 三つの「トインビー展」 ― 「真の世界人」が遺したもの
4 「トインビー生誕一〇〇年」(新聞寄稿から)
― 大歴史家は眠らない
V 逆光のヨーロッパ像 ― 比較文明学の断章
1 周辺文明の視座から
2 西欧文明の一眺望
3 ヨーロッパ・地中海世界の残照
おわりに/「自分史」の一航跡
初出一覧
〔付〕ヨーロッパ・地中海巡礼紀行(主要ルート)
I 巡礼と文明史の旅 ― 「聖なるもの」 その出会いと変容
1 巡礼と文明 ― 「聖地」の魅惑と複合性
2 巡礼の心象風景 ― 「変身と変心」の軌跡
3 巡礼文明史の旅 ― 周縁世界の光彩
4 「聖なる美」の表象 ― 異教的母体の刻印
II スペイン・サンティアゴ巡礼の旅
― 「西欧の心臓」と東方の遺産
1 サンティアゴ巡礼と海の神話 ― 聖性の宇宙的な根づき
2 サンティアゴ巡礼への旅立ち ― 地の果てに向かって
3 「黒い聖母」の謎を解く ― 大地母神信仰とマリア信仰
4 「グアダルーペの聖母」の移転
― 「新しき土地」とインディオの苦悩
III 文明間の対話と明日への旅 ― 人類の共有遺産に向けて
1 「地球共生」への道程 ― 自己変成の途として
2 「文明間の対話」とイスラーム ― 他者共存の世界観
3 「欧州連合」(EU)の実験 ― 「戦争の世紀」との訣別
4 司馬遼太郎の旅 ― 憧憬のモンゴルから世界の街道へ
IV トインビーの文明史学と旅の思想 ― 「地球文明」へのまなざし
1 トインビーの知的肖像 ― ギリシアへの愛と超克
2 トインビーの文明史紀行 ― オリエント急行の車窓から
3 三つの「トインビー展」 ― 「真の世界人」が遺したもの
4 「トインビー生誕一〇〇年」(新聞寄稿から)
― 大歴史家は眠らない
V 逆光のヨーロッパ像 ― 比較文明学の断章
1 周辺文明の視座から
2 西欧文明の一眺望
3 ヨーロッパ・地中海世界の残照
おわりに/「自分史」の一航跡
初出一覧
〔付〕ヨーロッパ・地中海巡礼紀行(主要ルート)