「児童虐待」へのまなざし

社会現象はどう語られるのか

「児童虐待」へのまなざし
著者 内田 良
ジャンル 社会
シリーズ 世界思想ゼミナール
出版年月日 2009/08/20
ISBN 9784790714293
判型・ページ数 4-6・232ページ
定価 2,200円(本体2,000円)
在庫 在庫あり

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「もう一つの現実」を拾い上げる試み 「虐待」に注目し、意味を付与する「まなざし」 ― そもそも私たちがおこなっている意味付与とはいかなるものか。意味付与自体を議論の俎上に載せ、児童虐待問題についてこれまでとは別の語り方を提起する。
はじめに

序章 「児童虐待」の発見
 1 新しい社会問題
 2 「児童虐待」へのまなざし

第1章 「虐待」は都市で起こる
― 児童相談所における虐待相談対応件数の分析 ―
 1 虐待防止の力学に迫る
 2 児童相談所における「虐待相談対応件数」の概要と見方
 3 虐待発見の動向
 4 都市における「虐待」の発見
 5 都市における発見活動の担い手
 6 「虐待」は都市で起こる
 7 「虐待」をときほぐす

第2章 「虐待」は増加する
― 攻撃・放置減少時代における増加説の台頭とその陥穽 ―
 1 「虐待の増加」への疑問
 2 「虐待は増えている」
 3 虐待増加の要因 ― 現代的・都市的病理としての問題
 4 「虐待は減っている」
 5 現代・都市要因論と「安全と危険のパラドクス」

第3章 誰が「虐待」を定義するのか
― 援助活動における「虐待」適用の回避戦略 ―
 1 理念上の定義と実践上の定義
 2 「虐待」の定義をめぐる議論
 3 援助者と当事者における「虐待」の定義
 4 定義の新たな運用方法と援助の可能性

第4章 「虐待」の家族を生きる
― まなざしが生み出す精神的傷害 ―
 1 苦悩への社会学的アプローチ
 2 児童虐待とスティグマ
 3 当事者の語りと行為者像
 4 被虐待経験へのスティグマ付与
 5 家族の愛情規範を源泉とするスティグマ付与とその精神的傷害
 6 愛情規範を源泉とする精神的傷害の社会的解決策

終章
 1 聖性を帯びた活動
 2 Children Firstを支えるProfessionals First
 3 本書の知見はどこに向かうのか

おわりに


引用・参考文献
索引

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