風土記を学ぶ人のために

風土記を読んだあとで、古事記・日本書紀・万葉集を読みなおすと、異なった新鮮な古代社会像が見えてくる。ここに、国語国文学・国史学・地理学などの最前線にある若い研究者が協力して、新しい風土記世界を示現してみせる。

《はしがき》新しい出発点 … 植垣節也
第一章　風土記の成立とその内容
　第一節　風土記の成立と歴史的背景 … 植垣節也
　第二節　風土記の記録内容 … 神田典城
　第三節　風土記の文章表現 … 瀬間正之
第二章　風土記と歴史・地理
　第一節　風土記編纂の史的意義 … 増尾伸一郎
　第二節　風土記と歴史書 … 橋本雅之
　第三節　地理学から見た風土記 … 内田忠賢
第三章　風土記のコスモロジー
　第一節　播磨国風土記 … 飯泉健司
　第二節　出雲国風土記 … 荻原千鶴
　第三節　豊後国風土記 … 中川ゆかり
　第四節　肥前国風土記 … 及川智早
　第五節　常陸国風土記 … 谷口雅博
第四章　風土記の受容と研究史
　第一節　風土記逸文 … 廣岡義隆
　第二節　風土記研究の課題 … 荊木美行
　第三節　〔対談〕風土記逸文の認定について … 廣岡義隆・荊木美行
風土記研究文献目録 … 大賀陽子
《あとがき》風土記からみた奈良時代 … 橋本雅之