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『日本書誌学を学ぶ人のために』『基礎社会学〔新訂第5版〕』重版決定
2023.10.26
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0001.01.30
基礎社会学〔新訂第5版〕
自分と人との関係や自分と世界の関わりについて考えてみたくなったら、社会学というツールを試してみよう。
社会学の基本概念から各分野の基礎まで、オーソドックスな構成とわかりやすい文章で幅広く学べる入門書。
全19章の各章末に「Q&A」と「ブック・ガイド」を付し、読者をより深い学びへと誘う。
30年以上にわたって読み継がれてきた、好評ロングセラーの改訂版
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「まえがき」より抜粋
本書は,高校までに習う機会がない社会学について初めて接する学生にも理解しやすい言葉で書くことを心がけており,奇を衒うことなくオーソドックスな内容としている点に特徴がある。また,4年ごとに改訂する方針を堅持しており,その時々の社会状況や読者の関心の変化にも対応することを意識している。こういった編集方針のためか,本書は,幸いにも全国の多くの大学で教科書として採用されてきた。2008年には中国語(繁体字)翻訳版が台湾で出版され,海外でも読者を得つつある。前々回(2014年)の新訂第3版では環境社会学,計量社会学,障害学の章をそれぞれ追加し,前回(2018年)の新訂第4版では労働社会学と文化社会学の章を追加した。そして,今回,新たな筆者を迎えて福祉社会学,地域福祉論,差別と共生の社会学の章を追加した。既存の各章に関しても統計数値や図表,章末のブック・ガイドで紹介する文献などの更新を必要に応じておこなった。
(中略)
高校までの教科書で取り上げられる問題の多くは,確実に一つの正解があったはずだ。教師は,何が正解であるかを知っており,生徒は,正解にいたる道筋を教えられ,それを理解し,正しい考え方や正しい答えを記憶することが求められる。もちろん大学でも,そのような学習は必要だ。しかし,大学では,それだけしていれば良いというわけではない。必ずしも正解が一つとは限らない問題や,まだ何が正解かわからない問題に取り組むこともある。そもそも何を問うべきなのかについて考えなければならないことすらある。大学とは,そういうところだ。本書の各章を読んで専門用語や人名を覚えたりするだけでなく,各章の筆者たちの問いの立て方,答えを導く際の考え方を読み取り,それらを比較してほしい。そして,それらを参考にして自分なりの問題意識や考え方を模索してほしい。そのような姿勢は,ただ単に大学で良い成績をとるといったことだけでなく,大学を卒業したあとの人生を実りあるものにするためにも必要不可欠なことに違いない。
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2章 社会学の発想(山本雄二)
3章 社会調査とデータ(間淵領吾)
4章 計量社会学の考え方(保田時男)
5章 社会学の基本概念(片桐新自)
6章 変貌する家族(大和礼子)
7章 都市という空間(永井良和)
8章 学歴と社会(山本雄二)
9章 労働の変容を考える(宇城輝人)
10章 社会の病理(古川 誠)
11章 社会と環境(大門信也)
12章 変容する福祉と現代社会(土屋 敦)
13章 社会福祉の発展と市民参加(吉岡洋子)
14章 差別と社会(内田龍史)
15章 ジェンダー論の基礎(大和礼子)
16章 風俗現象の解読(永井良和)
17章 社会変動と文化(雪村まゆみ)
18章 国境を越える人々(酒井千絵)
19章 多文化共生の時代(熊野 建)
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