送り手のメディアリテラシー

関西発「スロー放送」のススメ ― いま「送り手に求められる視点」とは。ステレオタイプなローカル像の再生産ではない、ローカルアイデンティティの構築を。日本放送労働組合関西支部での連続セミナーを元に、関西屈指の放送人・文化人が寄稿。

序章　送り手のメディアリテラシー ― 関西の放送はどうあるべきなのか［黒田勇］

第１章　関西ローカルの新しい形をめざして
１　関西ローカル報道のまなざし［小山帥人］
２　関西からの報道発信［石高健次］
３　地域に向けた情報発信［三村景一］
４　関西からの文化発信［泉谷八千代］

第２章　関西のスポーツジャーナリズムを考える
１　プロ野球報道の偏りと無定見 ― 関西、パ・リーグ、南海ホークスという立場から［永井良和］
２　関西発メディアイベントの視聴者像 ― 高校野球の女性視聴者を事例として［高井昌吏］
３　スポーツ番組における“女性”の役割［遙 洋子］
コラム　御堂筋が見えますか［井上光央］
コラム　関西がはぐくんだスポーツ文化［毛利泰子］

第３章　メディアリテラシーの空間・学校・家庭
１　地域の学校に放送を活かすには［河原和之］
２　子どもの目から見た地域放送番組について［櫻井美幸］
３　視聴者からの問いかけ ― 視聴者センターへの応答に基づいて［西村秀樹］
コラム　現実を反映しない送り手の女性象［木下明美］

第４章　“共生”のために求められる地域放送とは
１　放送のなかの関西弁を話す「在日」［梁 仁實］
２　地域ＦＭ局の活動から見た公共放送への期待［坂田謙司］

第５章　地域の放送資源の再発見のために
１　地域文化へのアプローチの方法［福井栄一］
２　東京メディアが求める関西らしさ［有栖川有栖］
３　デジタル化とリージョナル局の未来［長井展光］

対談　地上デジタル時代の地域放送に向けて ― 送り手に求められるもの［音 好宏・黒田 勇］