文化としてのテレビ・コマーシャル

文化としてのテレビ・コマーシャル
著者 山田 奨治
ジャンル 社会
出版年月日 2007/03/30
ISBN 9784790712541
判型・ページ数 A5・308ページ
定価 3,300円(本体3,000円)
在庫 絶版

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誕生から五十余年。映像の集積からあらたなCM史をつむぎだし、名作至上主義のCM研究に一石を投ずると同時に、CM表現の多角的分析を通して文化や社会の変動をとらえる。数十秒の世界から無限大にひろがる文化研究の可能性を提示する。
序 章 文化としてのテレビ・コマーシャル[山田奨治]

●第I部 CM史を組み替える
 第1章 テレビCMのメディア史
                  ― ノンフィルムCMの成立と衰退[高野光平]
 第2章 日本の外タレCMの質的変化
             ― スター・イメージ“借用”から“逸脱”へ[谷川建司] 
 第3章 テレビ黎明期のCMアニメの実態
        ― ビデオコレクション「TCJの歴史」を手がかりに[吉村和真]
 
●第II部 CMの読み解き方① ― 日常生活の表現
 第4章 「的確な誤読」への依存
          ― テレビ・コマーシャルに見る健康の科学[柄本美代子]
 第5章 CM中の生活財を読む
            ― 描かれたライフスタイルと現実の物質文化[朽木 量]
 第6章 車への「まなざし」の変遷
          ― ACC賞受賞作品一九六〇~一九九八の
                            車両CMをみる[山下典子]
 第7章 広告がつくる「経験」
          ― 市場化の力と生きられたコミュニケーション[君塚洋一]

●第III部 CMの読み解き方② ― 自然環境の表現
 第8章 自然と広告
        ― 情報文化としての「自然描写」の意味と
             「自然」「環境問題」を表現する映像方法[関谷直也]
 第9章 走る動物 ― 従属と恐れの空間
                   [ミヒャエル・フリットナー(翻訳:香坂 玲)]
 第10章 テレビ広告のなかの環境・自然・アイデンティティ
                   [アンダース・ハンセン(翻訳:山田奨治)]

●第IV部 アジアのCM
 第11章 社会意識の鏡
             ― 過去一〇年の中国における広告の受け手の研究
                      [黄 昇民・陳 素白(翻訳:山田奨治)]
 第12章 韓国のテレビ・コマーシャル文化
           ― 日本との比較から見えてくる個性と交流[イ ヒャンス]

●第V部 CMの保存と公開 
 第13章 広告アーカイブスとオンライン・サービスの構築
       ― 韓国広告情報センター[全 俊九・金 相俊(翻訳:金 炳辰)]
 第14章 CMの保存と公開をめぐる討論
          [高野光平・谷川建司・丸茂 巧・金 相俊・赤間 亮(司会)]

●第VI部 講演の記録
 ある視点から ― CM草創期における「日本天然色映画(株)」(要旨)
                                    [図師三千男]
 POPするCM ― 世の中への弾じけ方を追う(要旨)[山川浩二]
 CM製作における人間学[大林宣彦]

国際日本文化研究センター共同研究会
          「コマーシャル映像にみる物質文化と情報文化」活動記録

執筆者・翻訳者紹介

コラム1 映画からテレビCMまで ― 映画製作者から映像製作者へ
                                    [小川順子]
コラム2 「小劇場運動」から見たCM
             [ジャン=クリスチャン・ブーヴィエ(翻訳:飯田伸二)]
コラム3 サントリーのCMと洋酒文化[呉 咏梅]
コラム4 キャラクターを売る・キャラクターで売る[白石さや]
コラム5 商品CMと賞用CM[難波功士]
コラム6 テレビ・コマーシャルにとって音楽とは?[葉口英子]
コラム7 熱帯雨林の映像をめぐるオーディエンスの南北差[香坂 玲]
コラム8 古典芸能を使った名作CM[赤間 亮]
コラム9 “黒髪の金髪好き”のゆくえ[眞嶋亜有]

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