「私(自己)とは何か」「人間とは何か」。この二つの問いは、人間を〈自己〉と〈他者〉の〈間〉にある「人‐間」と捉えて初めて一体となる。相互に他者を自己の客体ではなく主体として扱う「相互主体性の立場」から、人間の在り方を探究する。
I 哲学の原点をたずねて ― ソクラテスの場合
II ハイデッガー哲学の批判的検討
1 ハイデッガーと人間の問題
2 ハイデッガーと価値の問題
3 ハイデッガーの学と技術への問い
III 「人間とはなにか」という問い
IV 自我と他我 ― 知覚の間主観性
V 相互主体性とその世界
あとがき
●人名・書名索引