他者の帝国

インカはいかにして「帝国」となったか

他者の帝国
著者 関 雄二
染田 秀藤
ジャンル 歴史
出版年月日 2008/03/31
ISBN 9784790713258
判型・ページ数 A5・396ページ
定価 3,960円(本体3,600円)
在庫 在庫僅少

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“帝国”と名づけたのは誰か ― 近世ヨーロッパ史観に基づくインカ社会解釈は、再生産と再解釈を繰り返しつつ様々な影響を及ぼし続けている。本書では、錯綜する「帝国」像の生成過程や流用実態を解体、人類学的「帝国」分析の一例を示す。
序章 インカ帝国像の研究 関 雄二・染田秀藤

第一部 帝国の誕生と歴史的状況
 第一章 「帝国」と名づけた人びと ― 「インカ帝国」概念の形成と展開 熊井茂行
 第二章 一六世紀イベリア半島における「ローマ帝国」と「神聖ローマ帝国」 宮﨑和夫
 第三章 クロニスタにみる「インカ帝国」言説と「ローマ理念」 染田秀藤
 第四章 ペルーの自画像形成とインカ帝国 ― ペルー考古学の立場から 関 雄二

第二部 実態解明としてのインカ再考
 第五章 『インカ史総説』とインカ「帝国」像 ― インカの王位継承にみられる儀礼を中心に 藤井希伊
 第六章 インカ帝国時代の市場 ― クロニカ資料による 藤井龍彦
 第七章 共同体とその外部 ― 中央アンデスにおける社会経済システムの「分節=接合」 木村秀雄
 第八章 インカ帝国の成立をめぐって ― モデルとデータ 渡部森哉
 第九章 クスコ地方におけるインカ考古学研究 徳江佐和子
 第一〇章 インカの太陽神殿コリカンチャ ― 首都クスコとビルカバンバの景観をめぐって 坂井正人
 第一一章 インカ北方領域における武力抗争 大平秀一

第三部 インカをめぐる表象と実践の世界
 第一二章 インカへの欲望 ― 植民地主義と表象の歴史的連関をめぐって 網野徹哉
 第一三章 インカ表象の創出と所有 ― 植民地アンデスにおけるイメージの政治 岡田裕成
 第一四章 インカ表象と間テクスト性 ― 歴史、記憶、イデオロギー 細谷広美
 第一五章 ペルー製インカたちのあとで 佐々木直美

参考文献/索引

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