「いじめ」のメカニズム

どうして「いじめ」が発生・エスカレートし、果ては被害者の自殺にまで至るのか ― アンケート調査，事例研究に基づき概念モデルを構築するとともに、深刻化を最小限に抑えるための政策提言を行う。 本邦初の本格的な学術研究の書

序
　本書の視点
　本書の構成

第１章　「いじめ」問題の現状
　§１　「いじめ」とは何か
　§２　海外における「いじめ」問題の先行研究
　§３　わが国における「いじめ」の公的調査
　§４　学校での「いじめ」の対応
　§５　わが国における「いじめ」論

第２章　「いじめ」に関するアンケート調査
　§１　「いじめ」の認識
　§２　「いじめ」現象の環境要因

第３章　集団の力学と「いじめ」
　§１　「いじめ」をとらえる視座
　§２　文化的逸脱と「いじめ」
　§３　いじめ発生時の集団内の様相

第４章　「いじめ」のモデル化
　§１　アンケート調査から得られる重要な概念
　§２　「いじめ」発生と深刻化のメカニズム
　§３　ポジティヴ・フィードバックを強める要因
　§４　「いじめ」のイメージ・ダイナミクスモデル
　§５　意見形成モデルとの関連

第５章　「いじめ」の事例研究
　§１　閉鎖的な集団における付和雷同による「いじめ」
　§２　文化祭での結束による「いじめ」
　§３　いじめられっ子からいじめっ子への転化
　§４　「いじめ」標的の転化
　§５　中３女子，「いじめ」がなかった環境
　§６　「いじめ」を学校ぐるみで解決

第６章　「いじめ」問題の解決に向けて
　§１　「いじめのイメージ・ダイナミクスモデル」から導かれる「いじめ」
の要件
　§２　「いじめ」の解決に向けての提言

補遺 ― 「いじめ」経験に関する調査

参考文献
あとがき