法学講義

はじめて法学を学ぶ人にとって、この学問ほど親しみにくいものはないといわれている。本書は、その点に十分留意し、法学の基礎を中心に論じつつも適宜身近なテーマを用いて現代社会の法現象を平易に分かりやすく解説している。

第１講　社会生活と法
　社会規範/法規範/法・法律と法学/法と法学への不評
第２講　法と道徳
　法と道徳との関係/法と道徳の重複/法と道徳との相反
第３講　法の存在形式と目的
　法　源/法の理念
第４講　法の種類と体系
　法の分類/公法と私法/法体系と憲法
第５講　法の適用と解釈
　法の適用/法の解釈の意義と必要性/
　法の解釈の方法/法の解釈と価値判断
第６講　権利と義務
　法律関係と権利義務/権利と義務/
　権利の主体と客体/権利の発生と消滅
第７講　家族と法
　家族法の基本原則/婚姻と離婚/親子関係
第８講　住居と法
　生活の本拠/居住の場としての家屋/借家関係/借家人の権利義務
第９講　契約と法
　契約自由の原則/契約自由の原則の修正/
　契約の成立と効力/債務不履行
第10講　不法行為と損害賠償
　不法行為と過失責任の原則/過失責任の原則の修正/
　不法行為の成立要件/特殊な不法行為/不法行為責任と救済
第11講　犯罪と法
　犯罪と刑罰/犯罪の成立/犯罪の種類/刑　罰/罪刑法定主義
第12講　紛争と法的解決
　社会生活の紛争と裁判所/裁判の手続き/
　裁判の担い手/和解と調停
第13講　基本的人権
　人権思想の形成/わが国の人権思想/日本国憲法の人権規定
付・法学随想
　●文章の読み方と法の解釈●法学生の答案
　●「考える人」●パンのための法学●著作とその姿勢