民事責任の規範構造

中川 淳先生の古稀を記念して、公害、構造物責任、薬害、医療事故、学校事故、遺伝子工学などの現代的なテーマを中心に、比較法的は視点も交えながら、民事責任に関する法規範の実態解明をめざした論考集。巻末に年譜・主要著作目録を収録。

まえがき【中井美雄】
一　民事責任に関する法規範構造【中井美雄】
　 ― 公害判例を中心に
二　国家賠償法の意義と機能【岡本智子】

三　医薬品副作用被害救済基金法【青野博之】
　 ― 現在の、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法
四　学校事故判例研究の一視点【奥野久雄】
　 ― いわゆる公権力の行使と契約法理の接点
五　遺伝子工学と民事責任【岡林伸幸】

六　アメリカにおける医療事故予防策に関する近時の動向【手嶋 豊】
　 ― IOM報告書と連邦政府の対応を中心として
七　ドイツ危険責任法理の現状【増田栄作】

八　フランスにおける不作為不法行為についての一考察【高畑順子】
　 ― 行為義務の観点から
あとがき【田井義信】
中川 淳先生年譜および主要著作目録【小川富之】