「華人性」の民族誌

体制転換期インドネシアの地方都市のフィールドから

「華人性」の民族誌
著者 津田 浩司
ジャンル 人類学・民俗学
出版年月日 2011/02/20
ISBN 9784790714972
判型・ページ数 A5・384ページ
定価 5,720円(本体5,200円)
在庫 在庫あり

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スハルト体制の崩壊前後で、インドネシア華人をとりまく状況はどう変わったか。かれらと日常をともにした著者が描きだす、大転換期の諸相。従来のエスニシティ論にインパクトを与え、東南アジア理解に欠かせぬ華人研究の礎石となる一冊。
はじめに

■第1部 序論
  ― 「華人」、「華人性」、「華人コミュニティ」
第1章 ペン・フヮあるいはエフェンディ・ワルダナ
第2章 民族誌の舞台 ― ルンバンの町の「華人コミュニティ」

■第2部 「クレンテン」か「ヴィハラ」か?
  ― スハルト体制末期の宗教・対華人政策と「華人コミュニティ」
第3章 インドネシアの仏教と寺廟 ― 「インドネシア化」の二つのベクトル
第4章 ルンバンの寺廟の地位変更過程(1) ― 「クレンテン」から「ヴィハラ」へ
第5章 ルンバンの寺廟の地位変更過程(2) ― 「ヴィハラ」から「クレンテン」へ
第6章 「宗教性」と「華人性」をめぐる軸空間の中で

■第3部 「影の華人組織」の成立と消滅
  ― 体制転換期の危機管理「ネットワーク」と想像される「コミュニティ」
第7章 クラガンの暴動
第8章 ルンバンへの危機波及と「チナ事業者」の招集
第9章 「影の華人組織」の成立
第10章 「影の華人組織」の活動
第11章 「影の華人組織」の消滅
第12章 危機の中における「華人性」と「コミュニティ」

■第4部 「華人国家英雄」の誕生?
― ポスト・スハルト期の「華人性」をめぐるダイナミズム
第13章 国家英雄制度
第14章 『ラセム史話』と陳黄弐先生
第15章 陳黄弐先生をめぐるアクター間の動き
第16章 両アクターの接触と物別れ ― ローカルの論理
第17章 人々の無関心と「アシン」の感覚

むすび ― 多様なる「華人性」の理解へ向けて


参照文献
索引

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