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『ちんどん屋の響き』が『新潮』で書評されました!
『新潮』2023年6月号で、『ちんどん屋の響き』が書評されました。
評者は、作家の滝口悠生さん。
「二十代の頃、うまく音楽を聴けなくなった」という実体験から始まり、「どこかから」聞こえてくるというちんどん屋の音楽の特徴や歴史、そしてパフォーマンスによって喚起される「記憶や属性、関係性」とその情動的反応がつくる「環境と経験」など、本書の要点を具体的に説明した後、以下のように評してくださいました。
「特に面白かったのは第3章で……熱心で丁寧な取材を通して、ちんどん屋の演奏者が自分たちの奏でる音をどのように街路に響かせようとしているかが示される」
「彼らはある空間に耳をすませ、聞こえた音に返事をするように音を出す。音楽を聴くことの能動と受動を溶かすような彼らの言葉と音は、最初に書いたような私の音楽の聴取にまつわる煩悩を鎮めつつ、音楽を捉える別の可能性を示唆してくれる」
▶新潮
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