『ちんどん屋の響き』が『建築討論』で書評されました!

日本建築学会のウェブマガジン『建築討論』で、『ちんどん屋の響き』が書評されました(2023年5月4日)。

評者は、インディペンデントキュレーターの長谷川新さん。

ちんどん屋の「ノスタルジックな時空間」や「資本主義の貨幣空間」に対する本書の方向性は、「さまざまな音楽活動・政治活動と結びついていったさまの分析をクライマックスとしている」。

こう確認したうえで、「だが本書において一層忘れがたいのは……『ちんどん屋』実践の細部」だとし、その「系譜学的実践」や「歩き方」、そして聞き手との距離感に焦点を当て、以下のように評してくださいました。

「『ちんどん屋』は時代錯誤であるというよりも、この社会の複合性を『聞こえる』ようにしているのだ。メインストリームとされる時間以外に、不安定な生を営む、周縁化され他者化された人々の時間がある。『ちんどん屋』はそれを聴取し、音にし、聞き流される。ここには、風が吹けば飛ばされるような強さがある」

▶建築討論

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