『若者論を読む』(編著)から10年、『若者たちの変貌』(著書)から5年。小谷 敏 編著『子ども論を読む』がいよいよ登場!

「学校の病理、少年犯罪、そして少子化。二一世紀を迎えた今日、子どもたちは多くの問題を社会に投げかけている。それに対して大人の側も無関心ではいられない。子どもの問題をめぐっては、毎年おびただしい言説が産出されている。しかし、それらの言説の多くはまともな批評にさらされることもなく、消費され消えていっている。本書は、子どもそれ自体ではなく子どもについての言説(子ども論)を検討の対象とするものである。本書が検討する時代の幅は、戦後復興期から九〇年代にまで及んでいる。敗戦、高度経済成長とその挫折、そして「失われた一〇年」。六〇年近くにおよぶ戦後の流れのなかで、日本社会は大きくその姿を変えてきた。そのなかで、日本の子どもたちと子どもをめぐる言説は、どのような変容をとげてきたのか。それを明らかにすることが本書の課題である。 … これまで子どもや教育をめぐる歴史的事象や言説のサーヴェイは、当然のことながら教育学者や児童学者の手によってなされてきた。これに対して本書は、社会学の視点から子ども言説にアプローチするものである。そして、本書の執筆陣のなかには、政治学、教育学、心理学、思想史を専攻する者が含まれている。社会学の近接領域の専門家の協力を得ながら、子ども言説のみならず、戦後日本の「総括」を行うといういささか大それた目論見も本書のなかには隠されている。」(「まえがき」より)

→編者 小谷 敏 執筆のコラム
パンチの効いた電脳石つぶて「びんくり箱 電脳ヴァージョン」「定有堂書店」
爆笑痛切闘病記「無菌室のエスノグラフィー 社会学者、死と向き合うの段」「うぇぶ烏通信」
少年時代のグラフィティ「新ガラパゴス通信」「野良猫じゃーなる」
→執筆者である思想家 関 曠野が「現代日本と世界を鋭く撃つコラム」「野良猫じゃーなる」)
→執筆者である心理学者 椎名 健が身体活動としての「読書」を科学する「ことばの情報処理」「定有堂書店」

シェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加